日本無線工場跡地の土壌汚染問題について
序 土壌汚染 : それは一人の主婦の鋭い観察眼から表面化した!
2005年11月、一人の主婦が近所にある日本無線の社宅(三鷹市 牟礼 6丁目24-23 : 第一・第二 清風寮)の敷地内を見て違和感を覚えたのが; ことの始まりである。 ”何かおかしい!”
歩道や駐車場はまだしも、「土」がまったくなくなってしまったのだ。 植栽の樹木の周りも、建物のベランダ下部の土も、異様なまでに完全にアスファルト舗装されてしまっていた。(下の写真)
”何かおかしい!”との思いから、この方は三鷹市役所に問い合わせをしたところ、「わからない」との回答であった。そこで直接、日本無線に問い合わせたところ、「アスファルト舗装は土壌汚染対策である」との回答を得た。こうして、かっての日本無線工場による土壌汚染が発覚したのである。
このような市民からの問い合わせが契機となり、三鷹市の指導もあって、日本無線は急遽12月22日にこの問題をプレスリリース(公表)するとともに、自社のホームページで情報公開をした。また、暮れも押し迫った12月28日に近隣住民に対する説明会を開くに至った。
第1. 日本無線の近隣住民に対する説明会 (2005年12月28日実施)
12月28日(水) 19:00〜20:40 日本無線社内で説明会が開催された。主な内容は、(1)対象地(土壌汚染地)の概要、(2)土壌調査方法、(3)土壌調査の結果(土壌汚染濃度)、(4)有害物質の使用状況と汚染原因の推定、(5)緊急対策、(6)今後の対応、などであった。これに対して、住民側から鋭い質問や意見が18項目も挙げられた。これには日本無線側からだけでなく、同席した三鷹市環境対策課からの回答も示された。
この説明会では最小限の理解;すなわち「土壌汚染の原因や汚染濃度」についての事実認識はできたとは言える。しかし、これで問題が終了したわけではない。近隣住民の理解が得られたわけではない。まして、安全・安心・健康・環境・景観などさまざまな不安と問題が継続される。
新たに掘削する予定の観測井戸の水質調査データをはじめとする情報公開と地域住民との話し合いが強く要求される。
対象地の概要 【いずれも日本無線公表データ】
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名 称
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日本無線株式会社 第一・第二清風寮
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住 所
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三鷹市 牟礼 6丁目24-23
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面 積
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4750.14m2
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土地利用
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社宅
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出典 ⇒ こちらからご覧下さい : 日本無線の土壌汚染に関する公開ホームページ (上記のデータを含む公表記事)
第2. この問題の経過 【赤字は、日本無線公表データ】
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昭和18年52年頃まで
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旧日本無線硝子株式会社三鷹工場として、真空管・電球などの硝子を製造(使用原料:ホウ素、鉛、砒素、六価クロム、フッ素、セレン)
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昭和59年頃
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硝子工場解体
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昭和63年頃〜
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第一清風寮建設
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平成4年頃〜
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第二清風寮建設
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平成17年2月
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隣接する牟礼団地で鉛による土壌汚染判明
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〃 2月〜5月
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近隣住民へ「第一・第二清風寮の防水、外壁工事のお知らせ」
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〃 6月
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土壌調査実施(土壌ガスと表層土壌)汚染を確認
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日本無線、東京都と相談
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〃 8月29日〜9月2日
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近隣住民へ「第一・第二清風寮における工事のお知らせ」敷地内工事
(掘削機械を使用とあり、住民の質問にボーリング調査だと回答)
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〃 9月〜10月
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日本無線、ボーリング調査実施
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〃 11月
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近隣住民へ「第一・第二清風寮における工事のお知らせ」敷地内舗装工事
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〃 11月
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日本無線、緊急対策として敷地内のアスファルト舗装実施
(敷地内の緑地、土壌部分はすべてアスファルト舗装された)
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〃 11月30日
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三鷹市環境対策課に問い合わせ、わからないと回答
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〃 12月1日
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市民が日本無線に問い合わせ、土壌汚染対策だと回答
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〃
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市民が三鷹市役所に報告
市役所から日本無線に問い合わせ確認
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〃 12月
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三鷹市が周辺の井戸の水質調査
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〃 12月14日
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問い合わせた市民とその市民グループに対して説明会
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〃 12月19日
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三鷹環境市民連と三鷹市助役、環境対策課と会談
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〃 12月22日
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日本無線、汚染問題をプレスリリース
周辺住民へ「日本無線社宅 第一・第二清風寮の土壌調査について」
(土壌汚染調査を自主的に実施してきたと、概要報告文書配布)
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〃 12月22日
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日本無線HPで土壌汚染を公表
URL: http://www.jrc.co.jp/jp/whatsnew/20051222_1/index.html
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〃 12月23日
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読売・毎日・東京の各紙が報道
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〃 12月28日
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日本無線、近隣住民に対する説明会開催
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平成18年1月23日
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日本無線、近隣住民に対して12月28日説明会の報告文書配布
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〃 1月28日
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三鷹環境市民連、土壌汚染問題に関するプロジェクトチームを組織
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〃 2月1日〜
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「土壌汚染研究チーム」の検討がスタート
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〃 2月7日〜17日
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日本無線、地下水調査のための観測井戸を掘削
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〃 2月13日
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三鷹環境市民連、日本無線へ「お話し合い」の申し入れ
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〃 2月24日
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土壌汚染チーム、日本無線と会談
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〃 3月22日
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日本無線、水質検査結果報告と敷地内一部補修等のお知らせの配布
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〃 3月27日〜29日
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日本無線、敷地内樹木根元の開口部拡大、アスファルト亀裂部分の再施工
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〃 4月5日
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三鷹環境市民連、三鷹市と会談。情報交換と共有化を図る。
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第3. 三鷹環境市民連の対応
土壌汚染という問題の重要性から、三鷹環境市民連は団体会員である「牟礼6丁目・環境を守る会」の問題に対してプロジェクトチームを立ち上げて取り組むことに決定しました(2006年1月28日)。
今後、この問題を検討しながら、日本無線、三鷹市に意見、要望、協議等の働きかけをして、安全で安心して暮らせる環境をめざします。
(以下の各項は三鷹環境市民連:土壌汚染研究チーム対応)
第4. 日本無線とのお話し合い 【第1回:2月24日】
「牟礼6丁目・環境を守る会」の問題に対して、三鷹環境市民連(以下「市民連」とする)のプロジェクトチームは、2月13日に日本無線(株)(以下「日本無線」とする)に下記の4項目についての話し合いを申し入れ、2月24日に話し合いをしました。
1.汚染の発見と対策の事実関係について 2.企業の社会的責任について
3.地下水などの安全性について 4.今後の対応について
●市民連から次の申し入れをし、確認しました。
@問題の重要性から「市民連」が組織として対応し、5人のチームは市民連を代表しています。
A日本無線の3人の部長は「企業」を代表するものと理解します。
後日、日本無線は第1・第2清風寮の土壌汚染について、地域の方に対する当社の窓口であると訂正されました。
B三鷹市のまちづくりの基本である「協働」に基づき、誠意を持ち、継続的な話し合いをします。
●市民連の意見、見解(要旨)
1.汚染の発見と対策の事実関係について
土壌汚染対策を実施する際、近隣住民に影響がおきる可能性があるにも拘らず、住民が問い合わせるまで説明されなかったことは極めて遺憾です。日本無線と行政指導した自治体、東京都の対応は国(環境省)の情報公開の促進やリスクコミュニケーションの推進に反し住民をないがしろにした行為と思わざるをえないと思います。
日本無線が自主調査をされる前年、平成16年5月17日(2004)UR都市機構(旧住都公団)は日本無線との境界付近の土壌汚染処理を東京都の指摘により措置しています。
UR側の対策を知り東京都多摩環境事務所に連絡し、自ら対策を取るに至った。対策がなければこのまま清風寮の土壌汚染は放置された可能性もあった?
硝子工場の閉鎖が昭和52年、その後59年に取り壊し、63年に第1清風寮建設、平成4年に第2清風寮建設。昨年11月土壌汚染対策として敷地内前面アスファルトで被覆されるまで約30年汚染された土壌は放置されていたことになります。
2.企業の社会的責任について
「自主調査に於けるリスクコミュニケーション」は住民、事業者、自治体といった全ての利害関係者が情報を共有し、相互に意思疎通を図って土壌汚染対策を円滑に進めていく手段として積極的に情報を開示し、リスクを低減するための具体的な方法について特に周辺住民の理解を得た上で汚染除去などの措置を実施する必要があります。
*土対法成立時の衆参両院における付帯決議においても、土壌汚染に係る情報の公開の促進やリスクコミュニケーションの推進について都道府県等との連携のもと行うよう求められています。
3.地下水などの安全性について
三鷹市は国分寺崖線の水みちで、浅井戸、飲用水用の深井戸(39ヶ所)が多くあり、荒川系、多摩川系の水とブレンドして給水しています。日本無線も工場内で井戸水を利用されているようですが、市民にとって地下水汚染が起きれば重大な事案となります。
地下水汚染はゆっくり浸透し拡大して行くため長期にわたる監視が必要です。今回の調査でわかったことは、ホウ素の最深汚染深度は5mに達していて、地下水汚染は汚染土壌を除去しなければ延々と監視し続けなければならないということになります。
4.今後の対応について
環境省施行規則によれば、対策は5通りあります。その中の原位置封じ込め(アスファルト舗装)を選択されましたが、しかしこれは緊急対策による飛散防止措置であり、恒久的には土壌汚染の除去が必要です。UR都市機構は鉛が最大で基準値の4.2倍の汚染土壌を掘削除去しました。貴社の場合66倍ですのでまさに緊急を要した措置とも推察されます。
対策後の貴社の清風寮を見せていただきましたが3箇所でアスファルト舗装が盛り上がりひび割れた隙間から植栽の新芽が活火山のように噴出していました。良くあることですが。これでは一番確実な方法といわれたアスファルト舗装対策に疑問が残り、既に応急措置を必要としています。
清風寮周辺はこの10年で高層マンションが建ち並び、すでに1000世帯位が生活している。限りなく緑地と空地が少ない状況は地域の景観、環境に大きな影響を与えるものです。ヒートアイランド現象も避けられない状況にあり、貴重な残された樹木の生存には不安がつのります。
●日本無線の回答から
@厚さ3p(国の基準)アスファルト舗装を対策の選択肢にしたのは一番確実な方法、厚すぎると固まりにくく費用もかさんでしまうと言う事情があります。また、土壌入れ替えとなると社宅の取壊しが必要、将来は検討する。
A敷地内の地下水を、観測井戸を掘削して定期的に調査し、適宜情報開示いたします。
観測用井戸の掘削は2月7日〜17日施行。敷地内3ヶ所、深さ20m、場所は東京都多摩環境事務所、三鷹市環境対策課指導のもと決定した。上流と汚染が一番深く浸透しているところ、地下水の流れに沿った下流部分の3ヶ所。
B今後1年間は毎月1回、水質調査を実施し三鷹市へ報告する。2年目からは三鷹市と相談してから決める。検査結果、データの開示についても三鷹市と相談する。
C敷地内アスファルト部分の一部緑化について、検討いたします。
アスファルトで被覆された上にプランタンを並べるとか、土を覆ってその上に緑をするとか、幹周りに対する(吸水)間隔を広げるとか、専門家の意見を聞きながら検討していきたいが、お金をかけられないという企業の問題もあり、できる範囲で検討する。
■ 話し合いについての市民連の感想
@話し合いの席上、企業として住民に対する「社会的責任」の具体的な発言が伺えなかった。
A地域の諸条例や環境対策についての企業の積極的姿勢を明確にして欲しかった。
B情報公開について、「市と相談して」にこだわり、住民への配慮が弱いと感じた。
(3/1の市議会で、市長は市民への情報公開の必要性を明言している)
C近日中に、本件について市と話し合いを持ちたいと思った。
日本無線より報告【3月22日】(要約)
1.敷地内井戸の水質検査の結果について
(1)井戸の位置:敷地内(牟礼6丁目24-23)上流1ヵ所、下流2ヶ所の合計3ヶ所
(2)検査結果 :採水日 平成18年2月17日 単位:地下水濃度(mg/1)
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ほう素
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砒素
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ふっ素
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六価クロム
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上流(倉庫)
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0.01
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不検出
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不検出
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不検出
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下流(東南駐車場)
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0.13
|
不検出
|
不検出
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不検出
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下流(東南通路)
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0.17
|
不検出
|
不検出
|
不検出
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(3)環境基準等
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ほう素
|
砒素
|
ふっ素
|
六価クロム
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|
地下水環境基準
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1
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0.01
|
0.8
|
0.05
|
|
定量下限値
|
0.01
|
0.001
|
0.08
|
0.005
|
2.今後の水質検査について
今後1年間は毎月1回水質検査を実施し、結果を三鷹市に報告いたします。1年間の数値から、平成19年度の検査頻度については三鷹市と協議の上、決定いたします。
3.その他
@今後の検査数値について、大幅な変動が生じた場合は三鷹市と協議の上、報告します。
数値が環境基準に対して余裕があり、問題が生じていない場合は報告しません。
A1部緑化については検討中、決まり次第実施していく予定です。
4.アスファルトによる樹木の問題、亀裂から雑草が芽をだしたことについて
@樹木根元の開口部を拡大、亀裂部分の再施行(3月末実施)
土壌汚染対策後の状況【6月15日現在】
清風寮敷地内の樹木に異変が生じ始めた。敷地内が汚染封じ込めのためにアスファルトで覆われて半年余り経過、新緑の時期にケヤキも桜も葉が茶色に変色し落葉している。
日本無線に緊急報告したところ、すぐに樹木医を伴って現状を確認に来た。樹木医によれば根の障害によると診断。アスファルトで被覆したことにより新しい根が育たないこと、水分の供給が不十分であること、土壌汚染の対策と樹木の保全とが相容れないことが指摘された。
第5.三鷹市と会談 情報の共有化を図る【第1回:4月5日】
市民連は、土壌汚染問題が単に無線だけでなく「環境都市づくり」を考える上での重要問題、という認識から、市との情報共有化を進める立場で会談を申し入れ、第1回が4月5日に開かれました。
●市民連の意見、見解(要旨)
1.市民連が大切にしていること
1つは情報交流と情報発信、もう1つはパートナーシップです。その目的となるのはエコシティを作るという事です。その前提である行政、企業との信頼関係をつくるためには相当な努力が必要です。今まで情報交流を大切にした結果、いくつかの点でパートナーシップ効果の表れた事例があり、大変役立っているというように我々は実感し、これからも引続き提案型の問題提起をしていきたいと思っています。
1.行政対応の問題について
今回の土壌汚染は一人の市民の問い合わせで発覚したものですが、地元行政である三鷹市に対して都からも日本無線からも報告がなかったという事も重大で、東京都が市を軽視したという問題、これは都の行政のあり方の問題だったと強い批判を持っています。
日本無線は周辺住民の不安を本当に解決しようとしているのか、努力の姿勢、内容が明確でありません。周辺住民に対する情報公開が弱く、何かというと「市を通して」という言葉がでています。
同社は三鷹市の環境保全審議会の常任委員です。土壌汚染対策法の運用という点について言えば、確かに市には一定の限界があるし、都の方に責任があるというような問題が生じてきます。
しかし、環境基本条例の7条には「その事業活動に伴って生ずる公害を防止するとともに、自然環境を適正に保全するため、自らの責任と負担において必要な措置を講ずるものとする」と事業者に義務付けられています。
2.土壌汚染防止対策から
当面の対策と根本的対策の問題がはっきりしていません。当面はアスファルトで覆い、井戸を掘って調べるといっていますが、はたしてそれだけで安全なのでしょうか。
2/17採取の水質検査結果が報告され、一年間は毎月1回水質検査を実施し、結果を三鷹市に報告するとありますが、その後については結果次第と受け取れます。アスファルトに亀裂が生じ、芽がでた所は応急措置をとっていますが、不安を感じます。鉛の含有量が66倍と言うと住民としてはショッキングです。地下水の鉛の溶出量も検査項目に入れてほしい。
土壌汚染は公害として「公害防止条例」のなかに位置つけられていますから、三鷹市としてこれらのことを重視すべきだと思います。ぜひ三鷹市の土壌汚染対策についてこれに取り組む方針の強化をアピールしてほしいと思います。そうすれば日本無線の問題を一つの教訓としてこの問題での市と市民の協働を前進させることができるのではないかと思います。
3.将来的な環境について
牟礼6丁目はマンションに囲まれてコンクリートだらけです。そもそもは樹木がなくなり、緑が、花が失われたと言うことが問題であって、将来的に緑が残り、環境が良いところであってほしい、今の清風寮より悪くなってほしくないと願っている。
4.行政と市民との協働について
市民にも限界があるし、行政にもいろんな限界があると思います。我々と協働して企業のあり方を変えていく機会ではないかと考えています。特に、都市計画の問題とも関係してくるのではないかと思っています。工業地域、準工業地域の土壌汚染というのは、履歴から考えてどのような広がりがあるのかということも注意し、それに対する対応の仕方も後手に回らないようにするにはどうしたらよいのか考えています。
●市側の意見、見解の要旨
@土壌汚染の情報把握が遅れたことについて、今後は東京都多摩環境事務所との連携を強化していく。
A環境基本条例の7条により事業者に義務図けられている環境保全への責任について、市の条例に基づき指導をしていく。
B地下水への汚染は日本無線の検査報告を確認していく。今後のデータを積み重ねた上で判断していきたい。
C緑は積極的に作っていかないと、減っていくばかりです。企業にも三鷹の緑の大切さを知ってもらい、ご理解とご協力をお願いしていきたい。
D法的な限界はあっても、市の対応の限界はないと思う、できる事を、1つずつステップを踏んで、皆さんとも協議していきたいと思う。情報共有と連携を密にし、東京都や日本無線とも話し合いをしていきたいと考えている。
●市民連の感想
市は三鷹全体の土壌汚染対策の重要性は認識しているが、それに対する対応には、若干の法的な限界がある。しかし、市はすでに市独自の条例の活用を検討しており、市民と行政の協力があれば限界を乗り越えることが可能であるのではないか、話し合いのなかで双方が確認し合えたことが大きな成果だった。
第6. 日本無線とのお話し合い【第2回:6月23日】
2回目の会合は「協働のまちづくり」の拠点、三鷹市市民協働センターで開きました。冒頭、市民連から「問題の性格上、情報の取り扱いについては、市民、企業、行政が等しく共有する努力が大切である、その点で一層の努力を期待したい」と強調し、次の5つのテーマで話し合いをしました。以下、各テーマの内容を、市民連の発言を中心に要約報告します。
1.水質測定について情報開示と測定内容の要望
地下水の調査結果を市には報告、住民には問い合わせがあれば説明すると言う姿勢に、もっと積極的に情報をもらいたいと要望しました。
第一・第二清風寮 地下水調査結果(日本無線より)【NDとは定量下限値以下を示す】
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A-1
(上流倉庫)
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地下水環境基準(r/1)
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定量下限値
(r/1)
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2006/2/16
|
2006/3/16
|
2006/4/21
|
2006/5/22
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ほう素
|
1
|
0.01
|
0.01
|
ND
|
0.01
|
0.02
|
|
鉛
|
0.01
|
0.001
|
|
|
ND
|
|
|
A-2(下流東南駐車場)
|
地下水環境基準(r/1)
|
定量下限値
(r/1)
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2006/2/16
|
2006/3/16
|
2006/4/21
|
2006/5/22
|
|
ほう素
|
1
|
0.01
|
0.13
|
0.13
|
0.12
|
0.13
|
|
鉛
|
0.01
|
0.001
|
|
|
ND
|
|
|
A-3(下流東南通路)
|
地下水環境基準(r/1)
|
定量下限値
(r/1)
|
2006/2/16
|
2006/3/16
|
2006/4/21
|
2006/5/22
|
|
ほう素
|
1
|
0.01
|
0.17
|
0.25
|
0.32
|
0.27
|
|
鉛
|
0.01
|
0.001
|
|
|
ND
|
|
※ほう素のみ検出。砒素、ふっ素、六価クロムについては定量下限値以下につき記載せず。鉛の溶出量は4月に検査しましたがNDです。
注)市民連は4月に市との話し合いで、鉛の溶出量も検査項目に入れてほしいと要望しました。その結果、日本無線は検査を実施、しかし、基準値以内ということで今後の検査は一年後だそうです。また、調査結果はすべて数値が低いので心配するものではないと考えています。
土壌汚染と地下水汚染の因果関係についてもさしたる危機感がなく、また近隣住民の不安への配慮も希薄だと感じられました。
2.緊急対策への認識と今後の措置について
緊急対策であるならば恒久対策はどうなのか、敷地内のアスファルトから芽が出ても、木が枯れてきても、近隣の人に指摘されるまで気付かないことは、緊急措置としながら事後対応に問題があるのではないかと指摘しました。
日本無線が「緊急対策」とした「アスファルト舗装」は、汚染土壌の「飛散防止」にとどまるものであり、汚染土壌除去という「完全な−抜本的な」対策に対する「仮の−一時的な」対策と認識しています。問題は、その「緊急対策」の期間が、将来社宅取り壊しなどで再開発されるまでということであって、いつまでかが「未定」であることである。もしこれが長期にわたれば、「緊急」の意味をなさないのではないでしょうか。
この「緊急対策」自体が技術面からも杜撰であったといわざるをえないし、また、そのひび割れの修理工事に対する前向きな対応すらも未だ伺えません。
3.残存汚染物質の恒久対策について
ISO14001で今後継続して汚染土壌を管理していくと発言がありましたが、住民側が間違いなく履行されているという確認が取れず問題点として残る。しかし、ISO14001取得に当たって第三者機関が承認するので問題ないとのことでした。
国のガイドラインによる「土壌汚染に於ける対応の流れ」のなかで「自主調査」は第7章で「ISO14001取得等自主調査(事業者・敷地内)として記されています。注目すべきは、暴露の可能性ありのフローチャートでは、直下に緊急対応があり、次に周辺環境調査が組み込まれていることです。つまりISO取得には周辺環境調査も含まれていることです。敷地内のみを限定出来ない筈です。
地下水汚染が発見され汚染源が特定できた場合の対応は第4条調査の発令とともに、健康被害の恐れを判断した自治体が周辺環境調査を実施しなければなりませんとあります。
4.緑化と景観のあり方
敷地内の樹木が秋でもないのに枝はしなだれ、葉も変色、落葉が地面にいっぱい積もりました。近隣住民から異変の一報があるまで気付かないこと、社宅内の人たちからも連絡がなかったこと、土壌汚染対策後の対応としては疑問を感じました。
日本無線は連絡を受けすぐに樹木医による診断をし、剪定を実施しました。アスファルトによる水分不足、酸素不足などで新たな根が育たず、樹木は生き延びるために葉を落としていたようです。樹木の枝を落としコンパクトにすることで保存できるかもしれないとのことでしたが、あくまでも予測であり今後どのような状態になるのかはわかりません。汚染対策はアスファルト被覆だけではないはず、緑の保存も視野に入れた対策をとってほしいと願っています。
また、幹周りの開口部をいま少し広げることについて、東京都多摩環境事務所に相談していますが、汚染対策上これ以上広げることは良くないという見解があり、許可がでなかったとのことです。
この事から、都と市と日本無線と地域住民と一緒に緑の確保、環境を前提にした話し合いも必要だと感じました。
5.市条例の遵守と実現について
日本無線が三鷹市の環境保全審議会の委員であることは発言権を持っている立場でもあり、今回の土壌汚染問題は単に一企業と周辺住民の問題ではなく、市の環境行政の姿勢にも関る問題であることを自覚してもらいたい。
市条例の緑と水の保全及び創出に関する条例など、今回は逆の対策がとられていますが、事業者に対して良好な自然環境を保護育成するための努力と義務があります。
また土壌汚染対策法は過去の被害の防止を目的にしたものです。三鷹市の条例「環境基本条例」「緑と水の保全及び創出に関する条例」「公害防止条例」など法律だけでなく、条例も勉強していただき環境基本条例第4条にある、市・市民・事業者の「協働の責務」、第7条の「事業者の役割と責務」等これら条項について確認し、遵守してほしいと願っています。
『条例に違反しているとは思っていない』と言っていますが、企業の努力義務について、罰則が無ければ義務が無いというのは間違いです。
今後の対応について、市と市民連と日本無線との三者が問題解決に一定の理解と協議する場が必要だと考えています。
まちづくりに「協働」をいかに進めるか、その根底になるのは信頼関係です。議論を尽くし批判に耐えられる関係が信頼関係をつくるためには必要だと考えています。
将来に良い環境を残すためにも一企業の社員から市民感覚を持って、我々と一緒に安全、安心のまちづくりに努力してほしいと願っています。
第7. これからの課題 【2006年12月17日記載】
市民連対策チームは日本無線に下記の申し入れをする予定です。
1.継続的な水質検査と情報開示を求めます。
2月から地下水への溶出量検査の報告を受けてきました。別紙(ここをクリックして下さい:PDF表示)にありますように第二種特定有害物質(重金属等)の砒素は7,8,9月の間に突然検出され始めたかと思えば消え、別の場所からいきなり検出されたりします。ほう素は11月に入りこれまでで一番高い数値を記録し油断のならない状態です。
当初2月の観測井戸の水位は下記のように御社から報告を受けました。
第一・第二清風寮入り口から
左奥倉庫内:地表より8.2mの水位・・・・・上流(A-1)
右側駐車場手前:地表より8.2mの水位・・・下流(F-7)
右側駐車場:地表より8.8mの水位・・・・・下流(H-5)
*汚染物質の最深汚染深度は、ほう素5.0m基準値との倍率14倍(H-5地点)
砒素1.0m基準値との倍率11倍 (A-1地点)
鉛3.1m基準値との倍率 66倍 (D-4地点)
六価クロムl.0m・・・倍率15倍 (F-7地点)
2月の時点で観測井戸の水深が約11.2m〜11.8mあり、地表からの水位が8.2m〜8.8mある訳ですから上記のような最深汚染深度では未だ水との接触時間が少 ないとも考えられます。
@ 雨水の浸透過程や汚染物質の溶解度、降水量、地下水の流向、流速によっても影響を受けると考えられ、汚染土壌が浄化されるか、掘削除去や入れ替えがなされない限り、観測井戸のモニタリングは半永久的に継続しなければならいと考えます。「御社の対応はISO14000s取得等よる自主調査」
平成19年1月で毎月の水質検査を見直すとのことですが、少なくとも六価クロム、ほう素、砒素については2年間、鉛については年単位で溶出量を検査が必要と考えます。なぜなら汚染深度からしてこれからの問題と考えるからです。
A 汚染物質の飛散や地下水への影響を回避するための応急措置(アスファルト舗装がひび割れたときなど)は御社の責任に於いて、速やかに対策を講じ、近隣住民の安全と安心の確保に努めていただきたい。
B 情報提供は情報の透明性を確保するため、市への報告と住民への報告を同じ媒体で同時にしていただきたいと考えます。たとえば御社のHPやブログを使用することも検討いただきたい。
☆ 三鷹環境市民連は、日本無線および三鷹市の対応の経緯について、逐次ここで公開していきます。
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