Tonkor (トンコリ)

110cmほどの細長い胴を繰り抜いて天板を張った、樺太アイヌの弦楽器。エゾマツやオンコ(イチイ)などの木で作られています。弦はイラクサの繊維を拠り合わせたものや動物の腱も利用されていました。弦の数は特に決まりはなかったようですが、3〜6本のものが多く、弦と同じ音数のみの開放弦でメロディーとリズムを演奏します。
トンコリの形は人間、特に女性を表していて、各部分は頭・耳・へそなどと人間と同じ名称で呼ばれています。胴体の繰り抜かれた部分にはタマシイや心臓と呼ぶガラス玉や丸い石が入れられています。
一般には子供を亡くした母親が悲しみをこらえるために弾いたのがトンコリの始まりとされていますが、敵を眠らせ攻撃を仕掛けるための軍事目的、シャーマンの祭具として悪魔退治や治療目的、恋愛の小道具としても用いられ、音楽発祥の原点をとどめています。
ムックリ、トンコリのどちらも基本的には動物の鳴き声、風や雨の音、川のせせらぎなど自然界に聞こえる音を模倣し、その時々の想いを表現していると言われています、