「発症した当時」をクリックすると「目次」のページへ戻ります

氏    名 渡  辺  一  正
住    所 武蔵野市吉祥寺
生 年 月 日 昭和23年(1948年)12月19日
年    齢 63歳
職    業 無職
等    級 1級1種
メ  ー  ル kzmsw@parkcity.ne.jp

       <ちょっと前の私の写真>

2002年(平成14年)12月(発症から5年半)
会社で執務中の様子。夕刊フジの記者とはここの応接室でお会いしたが、健常者と変わらない動きに驚嘆していた。
隠れて見えないけれど、右手(麻痺側)でマウスを操作しています。


<障害の程度> <痔の手術が発端>> <自宅だったのは不幸中の幸>
<予兆は無かった> <入院した病院> <スポーツしたい>


< 障害の程度 >  右片麻痺 1級1種 (平成10年2月 / 発症6ヶ月後の診断書)

手指の関節の自動可動範囲   右手指   随意可動困難
関節運動範囲及び運動筋力  右肩関節
 右肘関節
 右手関節
 右股関節
 右膝関節
 右足関節
内転の他動可動域 : ゼロ
伸展の他動可動域 : ゼロ
背屈の他動可動域 : ゼロ
内転の他動可動域 : ゼロ
伸展の他動可動域 : ゼロ
背屈の他動可動域 : ゼロ
筋力:消失
筋力:消失
筋力:著減
筋力:消失
筋力:消失
筋力:消失
日常動作の障害程度 まむ(新聞紙が引抜けない)
握る(丸めた週刊誌が引抜けない)
タオルを絞る(水をきれる) 
ひもを結ぶ

さじで食事をする
ズボンの前ボタンに手をやる
上着の着脱
ズボンの着脱
靴下を履く
歩く
片脚で立つ
階段を登る
階段を降りる
  右手 : ×
  
右手 : ×
  
両手 : ×
  両手 : ×

  左手 : ○
  
右手 : ×
  左手 : ○
  左手 : ○
  左手 : ○
室内 : ○ 戸外 : ○ 
右足 : × 左足 : ○ 
  可能(手すり必要)
  可能(手すり必要)
補助用具使用状況   
  下肢補装具
外歩行常時使用
屋外歩行右足常時使用
日常生活活動能力と労働能力   日常生活活動は概ね自立
  机上の軽作業は可能
握 力  右 : 1キロ  左 : 35キロ
予 後   症状固定


肩が前に出ている

肩の緊張が強く、肩甲骨の動きが窮屈なため、胸郭が狭まって呼吸量に影響する






手を前から廻して、反対の耳まで手のひらが届かない

原因としては、肩に異常緊張があり肘が前にこないこと。
また、回内拘縮があって手のひらが上を向かないこと

これが出来ないと身辺自立、とくに食事・衣服着脱・洗顔などが、健側しか使えず両手でするかとが困難




手のひらを内側にして伸ばし、体の側方に腕を水平まで上げられない

原因としては、肩に異常緊張があり、肘が伸ばせないことや、三角筋の筋力不足である






肩の力を抜き、手を体の前に水平まで上げる。その状態から手のひらを下に向けたり(回内)、逆に手のひらを上に向けたり(回外)ができない

回内ができないのは、前腕に異常緊張があって外へ向きすぎているため。
回外ができないのは、回内拘縮があって、肘の屈曲が伸展に切り替わらないため。






仰向けに寝て、足を左右に外転・外旋させると、片脚につき45度づつ、両足の角度を90度に拡げることができない

足を45度まで開けないのは、内転筋過緊張のため、股関節屈曲がゆるまないことによる。






足関節が尖足となっている

腱と筋の過緊張、とくにアキレス腱の屈曲が強いため







足関節が中に向く(内反足)

足関節の異常には、この他外を向く(外反足)、外反拇指、足裏凹足(脊椎損傷にみられる)がある

内反足があると、外側の指が下がるので、階段を上る時とか、歩くときつま先が地面に触れて、スムースに歩けない。



<痔の手術が発端>

二度目の海外勤務の辞令が出るタイミングが近づき(次回の経営会議にかかる)、 出発する前に悪化していた持病の痔を治しておこうと思い、会社指定の病院へ緊急入院した。

入院した日の午後にすぐ手術が行なわれ、一時間程で終了した。外科医の叔父が言った通り 医者にとって痔は手術の内に入らないものだと実感した。本人にとっては初めての経験でもあり かなり緊張していた。その後の経過は順調で一週間で退院し、家に帰った。

<自宅だったことは不幸中の幸>

痔の痛みから開放され気分は良くなったが、なんとなく体がだるい。居間の床に布団を敷いて 横になった。夕方まで寝ていたようだ(あまりはっきりとは覚えていない)が、そろそろ起き上がろうと したが、体が重くて起き上がれない。

何か変だなとは思ったが、変な格好で寝ていたので腕が痺れたのかな程度の感じだった。 特に気分が悪いとか、手足に痺れや痛みがあるわけではない。ただ足も動かない。だんだん 不安になってきて、女房を呼んだ。ところが、呼んだつもりが、全く言葉になっていない。

私の異変に気付いた妻が、病院へ私を連れて行くためにタクシーを呼びに外へ飛び出して行ったが、 夕方でかつにわか雨のため全然つかまらない。しかたなく、戻って来て救急車を呼んだ。

こうして、朝退院したばかりの病院へ再び搬送されることとなった。『今、新宿の大ガード下を通っているな』などと 所々意識ははっきりしているが、ほとんど覚えていない。気が付いたら病院の救急治療室のベッドの上にいた。

医者から妻が説明を受けたところによると、「脳梗塞の中の、脳塞栓か脳血栓のいずれかの可能性が高い。 少なくとも痔の手術とは関係ない。CTスキャンを撮ったが発症直後でまだ写っていない、一週間後に改めてCTスキャンや MRI撮影をして見ないと詳しくは判らない。」というものだった。

脳栓塞 : おもに心臓にできた血液の塊(血栓)がはがれて、脳の血管に行き詰まるもの
脳血栓 : 脳の血管の動脈硬化が原因で、血管が細くなって詰まり、そこから先に血液が行かなくなる。

家で横になっていたことや、数時間内に病院へ行けたことなどで、救急処置が早くとられ、脳の梗塞の拡大を最小限に 抑えることができた点は不幸中の幸であった。


脳梗塞では、ほとんどの場合、手術は避けるそうだ。脳に血液が行かない状態から、血流が再開することによって、 急激に脳内の圧力が増し、生命が危険になることによるそうだ。また、血栓溶解薬は血管を傷めて、破れそこから出血の 恐れがあり使用しなっかったと、後日医者から聞いた。
(小渕前首相は不運だった)

<予兆は全く無かった>

後に、医学事典などで確認したたところ、私の症状は『脳塞栓』だろうと思った。脳血栓は徐々に進行するので、 まず朝目覚めた時に手足が痺れる発作などの予兆がある。一方脳塞栓は血流を補うバイパスが出来ない状態のまま 突然脳卒中が起こり易く、症状が急にでやすく、広い範囲の脳に障害が起ることが少なくない。

血栓は、血小板やフィブリンの凝集塊の上にさらに赤血球が多数集って固まったもので、心臓や頚(クビ)の動脈 ができやすい場所のようだ。

不整脈の一種の心房細動などの心臓病があると、心臓内の血流の流れが悪くなり、よどんでしまうために、血栓ができ、 それが脳に流れてきて血管を詰まらせるケースと、頚(クビ)の動脈に動脈硬化があると血栓ができ、それが脳に流れて くるケースが原因として挙げられる。

私は日頃、忙しくて睡眠不足で、血圧が多少高め(150〜100)ではあったが、特別に過労状態だったわけではない、 狭心症など心臓に持病があったわけでもない、また血液中の数値も動脈硬化を予想させるようなものではなく、 特に何がというものはなかった。従って、医者から脳梗塞だと聞かされても、本当にそうかなと半身半疑でなかなか事態を 認めることができなかった。今もって、脳梗塞になった原因は不明である。

<入院した病院>

私が入院したT病院は都心にあって、リハビリについて長い歴史のある病院です。
この病院の近所で生まれ育ってが、まさか今回ここで治療をうけることになったのも何かの因縁でしょう。

当時の建物は、上から見ると真ん中の円形を中心に、等間隔で三方向に枝を伸ばしたような形をしており、地震に強い と言われていた。中央には階段ではなく、車椅子で昇り降りできるように周りスロープになっているのが、ユニークだった。

通りを隔てた反対側に別棟があって、そこがリハビリ専用になっていた。そこが現在は上層部分がリハビリ患者のための 病室、一階にリハビリ施設が完備している。いわゆる理学療法室、作業療法室、言語療法室、温熱療法室、プールそれに 筋力トレーニング室があり、ケガをしたスポーツ選手がリハビリに来ている。

<スポーツしたい>


子供の頃から食べることより、外で暗くなるまで遊んでいたい方だったので、病院のベッドで動けないでいることにむしょうに腹が立ったし、早く元に戻らなくてはと思った。

これらがまた出来る身体に戻すこと、これが結構いいリハビリになる。
鏡の前で、あるいは庭にでてガラスに姿を写して、フォームをチェックしながら実行するのだ。

野  球 右手でゴムボールを投げる。最近は数メートル投げられる。初めは指からボールが離れないで、正面に投げようとしても斜め左下(アウトコースを大きく外れて、ワンバウンドになる)へ行ってしまう。徐々に握りの強さや、放すタイミングが判ってくると、目標の方向にいくようになる。
バットの素振り、シャドウ・ピッチングを繰り返す。右足一本でより長く立っていられるようにする、右手・右ひじが肩より上に上がっているかをチェックしながら行う。
ゴ ル フ クラブの素振りを繰り返す。まづ、グリップをしっかりする。初めは右手は添えるだけだが、徐々に握れるようになる。テークバックの際、右ひじをうまく畳み込めないとか、身体を捻る際、右足も外を向いてしまう等きついものだ。まだ実際にボールは打っていないが、テイーを飛ばすことはできる。もう一度テイーグラウンドに立つことが目標だ。
医者も「ゴルフはクラブを両手で握って、振るからリハビリにはいいと思う」とお墨付きを貰っている
ス キ ー まだ具体的に実行していないが、障害者を対象とするスキースクールがあるそうだ。
スキーをはいて雪の上を歩くのはいい訓練になるし、滑ればバランス感覚を磨くのにいいと思う。
ジョギング 最近ようやく『走る型』になっていると、判ってもらえるようになった。もっと膝を高く上げるとか、足をもっと開くように、ストレッチをやって身体を柔軟にする必要がある。100米を30秒で走るようになるのが目標だ。